昔々、遠い国の山奥に、魔法の力を秘めた「鍼術の森」があったと言います。この森に住む「鍼術師」と呼ばれる不思議な人々が、針と呼ばれる小さな杖を振るうことで、人々の不調を治したり、元気になるお手伝いをしていたそうです。
ある日、小学生のゆうとくんは風邪を引いてしまいました。お医者さんでもなかなか治らない症状に、ゆうとくんのおばあさんが思いついたのは、「鍼術師のところに行ってみよう！」ということでした。
ゆうとくんとおばあさんは、魔法の針の住む森へ向かいました。森に入ると、そこはまるでおとぎ話の世界。色とりどりの花が咲き誇り、小川のそばではちっぽけな妖精たちが歌っていました。
すると、森の奥からやってきたのは「鍼術師リリー」と名乗る女性。リリーさんはゆうとくんに微笑みかけ、「君、どんな不調があるの？」と尋ねました。
ゆうとくんは風邪を引いてしまったことを伝えると、リリーさんは小さな魔法の針を取り出しました。「これで君の元気を取り戻しましょう！」と言って、ゆうとくんの手に優しく針を刺しました。
すると、ゆうとくんは何か不思議な感覚を覚えました。それは痛くも痒くもなく、まるで体の中に元気な魔法が広がっていくようでした。ゆうとくんは驚きながらも、心地よい感覚に包まれ、あっという間に風邪が治ってしまったのです。
リリーさんは笑顔で「これが魔法の針の力よ。体が元気になると、心も明るくなるの。」と教えてくれました。ゆうとくんは感謝の気持ちでいっぱいで、元気いっぱいになって家に帰りました。
帰る途中、ゆうとくんは「魔法の針ってすごいんだね。これからも元気になりたいときは、リリーさんのところに行こう！」とおばあさんに話しました。そして、不思議な冒険が始まったのでした。
これが「鍼術の冒険譚」。小さな針に宿る魔法の力で、不調や病気が元気になる不思議な世界。ゆうとくんの冒険は、みんなの元気になるお話でした。
